みづえに襲われて興奮冷めやらぬ中、障子をノックする音。開けると澄子が立っていた。
彼女は相浦が落としたコンタクトレンズを拾ってきてくれており、彼に手渡していく。見つけてくれた事に感謝を示す相浦。澄子の左足のズボンの袖が汚れていたので彼女が必死で探してくれた事を感じる相浦。
その夜は誰も訪ねて来る事はなかった。
しかし、相浦の中で不思議な自己嫌悪と罪悪感が募っていき身悶える夜になる。
目的である烏丸の事を考える相浦。
烏丸を手に入れれば自分が何か変われると信じていた相浦。布団の中で刀の柄を握る素振りを見せつつ、下半身に手が伸びていく。
翌朝、昨夜の事があったのにみづえは普通に接してくる。まるで何事もなかったかのように。
民宿の前で待つ相浦。
郵便屋が来たので郵送物をすぐにチェックする。この日も親に頼んだ書留は届かなかった。もう1日。この集落で足止めになる相浦。
民宿「まさがや」の電話を借りて友人の達郎宅に連絡をする。電話口に出たのは達郎ではなく、妹の春子であった。達郎とは双子の妹で春子は相浦と同級生。
春子とそんなに仲が良い訳ではなかったが相浦は柤ヶ沢に来ていた村の人間達が怖いことを春子に告げていく。するとサキがまさがやを訪ねてきたので電話を切る相浦。
いたたまれず外に出る。
仕事を終えたサキと対面。彼女は突拍子もない言葉を相浦に尋ねていく。
「…ゆうべ、みづえさんには乗ったんか?」
意味を理解すると否定する相浦。サキが妙な事を口走るので聞き返していく。
股間を掴まれてコレが厄落としになると説明される相浦。その後、サキから柤ヶ沢の風習について聞かされていく。
この集落で33歳になった女性は若者と性交渉をして厄を落とすといった風習があった。さらに言うと外部から来た若者がより好ましかった。
宿泊した初日に食べさせられた「サクラタケ」について教えてもらう相浦。実はテストの意味がある事を知る。
サクラタケは程度の弱い毒キノコ。体質的に合わない人は気分が悪くなるらしい。それが平気なら厄落としの男として合格点だと伝えていくサキ。
裏事情を知りつつ、穴に気をつけろと忠告を受ける相浦。
誰かが落ちた跡があった。
詳しく聞くと昨夜、澄子が穴で何かを探していたと告げられる相浦。すぐにピント来る。彼女は自分のコンタクトレンズを探してくれていたのだと。
4話は終了。